医療業を取り巻く環境

医療業は、医療法、医師法、医療保険関連法等、国の定める多くの関連法による規制を受けており、医療行政の方向性によって経営に著しく影響される業種です。
今後は、地域に必要とされる医療機関となり経営内容を診療報酬の改定の流れに合わせて変革が求められる事から、非常に大きな業界再編が行われることが想定されます。
特にオーナー医師は、経営と実務のどちらも兼ねており、経営がおろそかになりがちであるため、経営を分離する必要性が高まっております。また、オーナー医師の高齢化が進んでいることから事業承継やM&Aといった後継者難に対策を打つ手段が取られ始めています。
また、診療所では個人事業主が非常に多く家業的経営が続いております。後継者として親族が就くケースが多いですが、昨今ではご子息が継がないケースも非常に多く、後継者難に至るケースが散見されます。

病院・診療所の施設数及び病床数推移

病院とは、患者20名以上を収容できる施設を有するものを指し、診療所とは患者19名以下を収容できる施設を有するものを指します。病院数は減少傾向にあるが診療所数は増えており、合わせて病床数が減っている事から無床化のながれは進んでいることが分かります。この変化における大きな要因は、療養病床の再編成が進んでいることにあり、医療と介護も役割をより明確化する動きの中で、病院は現状と異なる役割を担っていく必要があります。現代医学は技術進歩が速く、高度に専門特化しなければ、格差が出る時代となっており、診療所が増える一方、大病院との医療技術とは格差が生まれ、診療所の経営も非常に難しくなってきております。

病院・診療所の施設数推移

各年10月1日現在

図1 ※厚生労働省「平成28年医療施設動態調査」(ホームページ)

病院・一般診療所の病床数の年次推移

各年10月1日現在

図2 ※厚生労働省「平成28年医療施設動態調査」(ホームページ)

地域包括ケアシステムから見た業界動向病院・診療所の施設数及び病床数推移

地域包括ケアシステムの課題

高齢化に伴い、患者数は増加しており今後も増加していく事が予想されます。国は地域包括ケアシステム(医療介護総合確保推進法)により地域の医療・介護連携をより一層図ることにより、継続的に医療を提供できる環境を整えようとしています。そのためには各地域の医療機関を一定量継続させる必要性があり、有床診療所及び病院の運営者を確保しなければいけない状況に直面しています。

年間患者数年次推移

(単位:人)

各年間

図3 ※厚生労働省「平成28年医療施設動態調査」(ホームページ)

今後の展望

高齢化による医療保険財政の悪化や人件費高騰が続く一方で、社会的には更なる医療の充実が求められており、病院は今後も減収傾向が続くと推測されます。財政悪化に歯止めをかけるべく、より効率的な病床の運営を行うため、国は各病床が担う医療機能についての確認を都道府県で行う「病床機能報告制度」を平成26年より開始しました。2025年までに地域包括ケアシステムの土台が構築されることを考えると、今後より一層都道府県の権限は強化されるでしょう。そんな中、後継者不足もますます深刻化し、医療業界のM&Aのニーズは増加されることが予想されます。

医療業M&Aでのポイント

譲渡企業のポイントと名南M&Aの支援

「ご子息が医師だから後継者はいる」は誤解です
昨今、ご子息が医師でも承継したい事由が非常に増えており、承継問題解決が大幅に遅れる傾向にあります。名南M&Aでは、早期に承継問題解決に取り組みます。

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経営戦略を体系的にサポートします
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