2020年04月06日
社長の高齢化の状況
下記の表は、都道府県別の社長の平均年齢推移を表したものです。
過去20年間で社長の平均年齢が54.0歳から59.9歳に推移していることから、社長の高齢化が年々進んでいることが読み取れます。
※帝国データバンク 特別企画:全国社長年齢分析(2020年)2020/1/28より
次に業種別で社長年齢に差異があるかを見ていきます。
下記業種別の社長の年代構成を見てみると、不動産業が61.9歳となっており、続いて、製造業が61.2歳、卸売業が60.8歳となっております。しかし、大半の業種の社長の平均年齢が60歳を超えていることがわかります。
※帝国データバンク 特別企画:全国社長年齢分析(2020年)2020/1/28より
さらに年商規模別に見てみると、年商規模が大きくなるにつれて50代、60代の社長の割合が多く、一方で、年商規模が小さくなるにつれて70代、80代の社長の割合が多くなっていることから、年商10憶円未満の会社における社長の高齢化はより深刻な状態であることがわかります。
※帝国データバンク 特別企画:全国社長年齢分析(2020年)2020/1/28より
社長の年齢が上がっている理由として、様々な要因はありますが、
一番の理由として、事業の後継ぎがいないことがあげられます。
よく相談を受ける内容として、
「大企業で働く息子がいるが、苦労してまで後を継いでほしくない」という話を聞きます。
数十年前までは、社長の息子・娘が事業を引継ぐことが当たり前となっていましたが、
時代の変遷でそのような慣習も薄れてきています。
そのため、後継者難で惜しくも事業を継続できず、廃業する会社も増えてきています。
近頃では有名な関西地方の和菓子屋さんが自身の体力に限界を感じ、
突然、店を閉めたというニュースが報道されていました。
皇室に献上するほどの有名なお菓子を製造していたのですが、
自身だけで営業を継続していくのは困難と感じ、閉店前日に決心したとの事でした。
こうした報道を受けて、周辺住民からはそうなってしまう前に
誰かに相談できたら良かったという声も聞かれました。
そうはいっても、自身が社長として元気で働いていると感じていると
なかなか自身の引退時期の見極めは難しいと感じます。
社長は生涯現役であるのもベストですが
こうした現状の中、自身が元気なうちに会社の今後も念頭に置きながら
経営が永続させれるような仕組み作りが必要であるといえます。
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