2019年04月10日

会社を譲り渡すということの不安 従業員の雇用

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 M&Aで会社を譲渡する会社には不安がつきものです。
たいていの場合M&Aをするのは初めてであり、分からないことの方が多いかと思います。
そこで、よくご質問いただく内容とその回答を用意いたしました。
もし、譲り受けることを検討されている場合にはどの様な点に
配慮すればよいのかという視点から見て頂ければと思います。

 今回は、実際によくご相談いただく従業員の雇用についてご紹介いたします。
具体的には、M&A後も引き続き従業員の雇用は守られるのか、
雇用環境に変化は生じないのかといったことを心配される方が多いです。
 結論を先に述べますと、これらの問題でおおむね懸念されるような事になることは少なく、
従業員の環境はそのまま維持されることが多いです。その理由について詳しく見ていきましょう。

 まず、大前提として株式譲渡によって経営権が譲受企業へ移る場合、譲渡企業の法人格そのものが承継されます。
つまり、就業規則や雇用契約などの労務関係はM&A後もそのまま継続されます。
そのため、M&Aをしたからといって譲渡企業の従業員を当然に解雇することや労働契約を変更することはできません。
あくまでも雇用関係を変更するには法律に基づいて行う必要があります。

 ここまでは法律面での話でした。
しかしながら、そうは言っても実際はどうなのだろうかという不安が残る譲渡企業の方が多いのが実際です。

 そこでもう少し実情を踏まえて考えてみたいと思います。
近年人材不足について報道などで話を聞かれた方も多いでしょう。
実際、その傾向は中小企業において深刻であり、業種によっては真に深刻な事態となっています。
その中で、折角譲り受けた従業員をあえて解雇するという事はあまり考えにくいです。
実際、譲受企業のM&Aにおける目的に人材の確保を挙げる企業は非常に多くあります。

 以上のように、従業員の雇用は守られることが多いです。
M&Aは交渉によって決まる部分が多分に存在しています。
今回ご紹介した従業員の雇用についても例に漏れません。
譲渡される会社が従業員の雇用を重視される場合は交渉によって様々な合意がなされると思われます。
いずれにせよ、お互いの不安を知ったうえで交渉に臨むことが譲受企業・譲渡企業共に希望の叶う円満なM&Aとなる秘訣です。




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