2018年05月28日

(M&Aアドバイザーコラム)親族内承継のメリットデメリット

事業承継とは、企業の経営を後継者に引継ぐことをいいます。
事業承継は経営者にとって最後の大事な作業ですが、
どの企業でもいつかは必ず訪れる問題であり、 できるだけ早い段階から準備を
行っていくことが、 事業承継を成功させるための近道になります。
そこで今回は、事業承継とは何なのか、基本的な知識について ご紹介していきます。
経営者の皆様が事業承継について考える時、
まずは後継者を誰にするか決めることから始まります。
その際、最初に選択肢に上がるのが子供等の親族への承継です。

AdobeStock_192432299 (1).jpeg

<親族内承継>
親族へ経営権を承継することのメリットとして、
取引先等の関係者からの 信用力を維持することができます。
また、相続等により財産や株式を後継者に移転できるため、
所有と経営の分離を回避できる可能性が高く円滑な経営が可能です。
特に自社株は会社の意思決定を行う株主総会で大きな影響力が ありますので、
株式をいかに後継者に集中させることができるかが、
事業承継を成功に導くための大きなポイントとなります。
しかし必ずしも親族内に経営者として相応しい資質、意欲を持つ 候補者がいるとは限りません。
その見極めをせず安易に承継すると、会社の経営が不安定になり、 取引先、従業員にも
迷惑をかけてしまいかねません。 当たり前ですが、経営者として任せられる候補者を選ぶこと、
候補者の意思を事前に確認しておくことが重要です。
そして、いざ後継者が決まっても新社長がすぐに会社経営できる とは限りません。
社長になるための育成期間も考慮したうえでの 計画が必要になります。
例えば他社経験で人脈、経営手法を学んだり、入社後も各部門 を経験し、
現場感覚を身に着けること等が挙げられます。
事業承継においてオーナー経営者が抱える問題は、 高額となった自社株の承継です。
当初は100万円で立ち上げた 会社も業績を伸ばし剰余金を積み立てていくと株価は上昇し、
株価が数億円になるケースも少なくありません。
そのため自社株の承継に伴う税負担を軽減するため、 事業活動を抑制するなどして
株価を下げるといった不合理な 状態になりかねません。
対策としてはオーナー経営者の退任時に多額の退職金を支払い、
株価を下げる方法等が挙げられますが、会社の内部留保が流出し 事業活動に影響を及ぼすだけでなく、
他の株主や従業員の理解を 得ることが難しいといったデメリットも考えられます。