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Interview

M&A支援

異業種でのM&A

「自社の発展」×「後継者不足」、
M&Aで地元の産業と雇用維持に貢献。

「自社の発展と経営上のリスクマネジメントのため」と、建設業でありながら、ご自身にとっては未知の分野である製造業をM&Aで譲り受けた株式会社EIHO代表取締役の野村博永様。地元の野球チームに所属し、「休日は子どもたちにもソフトボールを教えている」と笑顔を見せる野村社長に「なぜ製造業だったのか」をM&Aから1年経った節目にお伺いしました。

自社の専門領域とは別の分野へのチャレンジ。
なぜ製造業だったのか?

建設会社を経営する(株)EIHOの野村社長が、異業種である金属加工会社(有)宮田製作所の譲受をお考えになった理由や背景などをお聞かせいただけますか。

もともと「一から会社を興すよりはM&Aの方がノウハウもあり軌道に乗せやすいのではないか」と2018年ごろからM&Aに興味を持っていました。当時、建設業界は「建設バブル」と言われるほど好況でしたが、新型コロナウイルス感染拡大により一気に苦境に立たされることに。まるでジェットコースターのような落差で、建設業の仕事の波の大きさを痛感しました。経営者として「同業種の企業を譲受しても外的環境に起因するリスクヘッジにはならない」と考え、仕事の波が比較的小さいと言われる製造業であればグループとして経営の安定に寄与できるのでは、と考えました。

ご自身の専門分野である建設業とは畑違いの金属加工業。
思い切ったご決断だったのでは?

私は、生まれも育ちも愛知県豊田市。自動車産業のさかんな地域柄、私の知り合いにも製造業に携わる方が多く、人とのつながりの中で営業展開を思い描けました。だからこそ踏み切ることができたのだと思います。

また、もう一つのキーワードとして「後継者不足」という社会課題に私が貢献できることがあれば力になりたい、という思いがありました。

製造業のみならず、建設業界でも「後継者問題」は日常的に耳にする話題です。これまで一緒に仕事をしてきた仲間から「後継者がいないから会社を畳んだ」と報告されることが増え、手広く実績のある会社でも「‘事業承継’は別の悩みなんだ」と肌身で感じていました。

そこで、微力ながら、M&Aという手段で貢献したい、と周りに意志を伝えていたところ普段から付き合いのある金融機関からご紹介いただいたのが(有)宮田製作所です。前社長は親族や社内に後継者がおらず、社員の雇用を守るために、第三者承継を希望されていました。宮田製作所はEIHOから車で10~15分くらい、と行き来しやすい距離感でしたので、前向きに話を進めることになりました。

M&Aは、信頼できる専門家との連携が大切。
税務リスク回避も品質のうち。

名南M&A(株)と出会ったきっかけは?

譲受の話が具体的になったところで、弊社の取引金融機関経由で名南M&Aを紹介してもらいました。私はM&Aのことも製造業に関しても知識がない状態でしたので、専門的なことを丁寧に教えていただけてとても助かりました。担当アドバイザーの方は対応も早く、どんな質問にもわかりやすく返答してくれる、頼りになる存在でした。実は今日、宮田製作所を譲受してちょうど1周年の記念日なんです。1周年という節目にこうやって取材の機会を設けてくれるなんて、‘プチサプライズ’ですよね。私がEIHOの現場で全国さまざまな場所への出張が多いため、打ち合わせ日程の調整や契約日もこちらの都合に合わせてくれるなど、気配り上手なアドバイザーさんで助かりました。

税務面については、名南M&Aのグループ法人である税理士法人名南経営の力も借りながら、弊社の顧問税理士ともディスカッションをして税務リスクの少ない最適な方法を導き出してくれました。名南M&Aに任せて本当に良かったと思っています。

譲り受けて1年経った現在の状況についてお聞かせいただけますか。

宮田製作所は、工場のラインや設備で使う部品の製造会社です。2022年の8月上旬に譲り受けて、最初の1ヶ月は毎日のように通いましたが、9月以降はある程度社員の皆さんにお任せしています。私を新社長として受け入れてくれて、かつ社業も盛り立ててくれる方々との出会いには感謝しかありません。秋から冬にかけては、野球仲間や地元の知人との繋がりによって新規営業が実り、業績は好調だったのですが、現在はちょっと足踏みをしている状況です。取引先が設備投資を控えれば部品の発注も減るので、環境要因を含め、業界全体の動向を注視しています。

ひとつの通過点を経て、未来を見通す。
アイデアを形にする方法を探して。

異業種のM&Aが軌道に乗れば、今後は多角化へと舵を切っていかれるのでしょうか?

次の一手は、正直なところ少し迷っています。宮田製作所は創業40年、建物や機械の老朽化への対応や新規採用への検討も必要になってきます。近隣で後継者に困っている別の製造業の会社があればM&Aで譲受を検討するなど、製造業で広げていくのか、もしくは業種を広げて多角化戦略でいくのか。EIHOの蓄えを増やしながら考えていきたいと思います。

また、私にはもうひとつ夢がありまして、経営者として障がいのある方の手助けができないかを考えています。息子が障がい児で、家族だからこそ気づいたさまざまな課題があります。その経験をもとに、障がいのある方でも働ける環境で、かつ持続可能な収益性のあるビジネスとして展開したい、というのが目標です。私が今日着ているポロシャツのイラストは、息子が小学生低学年の時に描いたものなのですが、こういった子どものイラストを販売する、または障がい者と一緒に働ける食堂や小売店など、サステナブルに地域貢献ができる場づくりもできたら、と常に考えを巡らしています。

「後継者不足」により業績は良いのに廃業される企業がある。それを解決するひとつの選択肢としてM&Aがあります。野村社長のお人柄含めて、未来への希望を感じるインタビューとなりました。ありがとうございました。

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