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Interviewお客様インタビュー

Interview

IPO支援

TOKYO PRO Market 上場支援

上場企業という信用力を得て、
ビジネスを加速していく。

2025年6月26日、受託開発ソフトウェア業を手がける株式会社デージーネットが東京証券取引所のプロ投資家向け株式市場「東京プロマーケット(TPM)」に上場しました。名南M&Aは、TPMへの上場審査業務を担うJ-Adviserとして上場を支援。(株)デージーネットの代表取締役である恒川 裕康氏に、上場までの道のりや現在の心境について話を聞かせていただきました。

OSSに特化した戦略で、
付加価値の高い事業を展開

貴社の事業についてお聞かせください。

当社は「オープンソースソフトウェア(OSS)を使ったソリューションの提供」と、「ソフトウェアの開発」を行っています。ソフトウェアの中身であるソースコードが無料公開され、かつ自由に書き換えることが可能なものを「オープンソースソフトウェア」というのですが、私たちは世の中に数多くあるOSSを調査して、安全性や信頼性が確認できたものを組み合わせて、お客様の要望に合わせたシステムの構築をしています。業態としては企業のシステム開発や運用を請け負う、システムインテグレーションという「SIer」の分野になります。お客様の課題を分析し、システムの設計、開発、導入、保守、運用までサポートをしています。主なお客様は通信事業者や大学、自治体で、ビジネスに必要なITインフラ、例えばウェブ会議の仕組みやビジネスチャット、e-ラーニングのシステム、社内文書の検索システムなどをOSSで構築しています。

そのなかで、貴社の強みは?

第一に、私たち自身が無料のソフトウェアを使ってシステム構築をしていることです。有料のソフトウェアやクラウドサービスですと、利用ユーザー数に応じて料金が変動する課金体系が多いため、通信事業者のような、何万人、何十万人もの利用者に提供するシステムを構築しようとすると、コストが嵩み、思うようなサービスの提供ができなくなってしまいます。また、機能の追加やカスタマイズが自由に行えないというデメリットもあります。
一方、無料のソフトウェアであるOSSはこれらの制限を気にすることなく利用できるため、コストを抑えて、業務の効率化など、企業が抱えるさまざまな課題を解決できるのが利点です。

ただし、OSSは開発元のサポートを受けることができなかったり、使い方がマニュアル化されていないなど、利用するには技術力を要します。デージーネットはこうしたOSSのデメリットを補うためのサービスを提供し、「お客様のビジネスを下支えするシステムを作る」というミッションのもと、お客様が安心・便利にシステムを運用できるようサポートをしています。

ビジネスチャンスを生かすため
戦略的に上場をめざす

東京プロマーケットへの上場の狙いをお聞かせいただけますか。

恒川氏:1999年の創業時よりOSSを中心に事業を展開してきたのですが、近年はOSS活用の流れが大きく変わりつつある、と感じていました。先端の技術がオープンソースのソフトウェアとして公開され、そこが起点となってビジネスが始まることが増えてきたのです。OSS専業でこれまで歩んできた当社にとって、この時代の変化をビジネスチャンスと捉え、今後の成長も見込まれることから、今が上場をめざすタイミングだと判断しました。上場タイミングを逃したくなかったため、他の市場に比べ短期間での上場が可能であった東京プロマーケットを上場先として選びました。上場基準が柔軟であることも魅力でした。また一般投資家は参加しないマーケットのため、株主構成を変えずに上場できることも我々の意図と合致しました。

東京プロマーケットがデージーネットの成長に合っていた、ということですね。上場審査業務を担うJ-Adviserは現在証券会社など19社が登録していますが、そのなかで名南M&Aを選んだ理由は?

恒川氏:2年ほど前に私が、名南M&Aのホームページのフォームより問い合わせをしたことがきっかけでお付き合いが始まりました。地元名古屋のJ-Adviserは名南M&Aだけですから。全国どこでもリモートで打ち合わせはできますが、やはり物理的に近いと安心感があります。そこから2年強で上場が実現しました。

アドバイザー:ほぼ最短の上場スケジュールだったと思います。当社はJ-Adviserとして東証の基準に従って準備をサポートさせていただいたのですが、審査はスムーズに進みました。

恒川氏:名南M&Aのアドバイザーは、最終審査で必要となるであろうことを、早い段階から計画的に、先を見通したアドバイスをしてくれました。我々はそれらを1つずつ解決しながら上場の手続きを進めていきましたので、審査まで導いてもらった感覚です。私たちは初めての経験でわからないことばかりでしたが、私たちの疑問には、毎回的確な回答をいただけましたし、手厚いサポートを受けられました。知識が豊富な名南M&Aからのアドバイスのおかげで、スムーズに上場を実現できたと思います。

東京プロマーケットへの上場プロセスでのご苦労はありましたか。

恒川:コーポレートガバナンス体制の整備に伴う社外取締役、社外監査役の選任や、決算短信や発行者情報の作成など、私たちにとって不慣れな課題が山積でした。上場後の情報開示の準備に関しては、上場に必要な記載ルールや計算方法などを、ひとつずつ読み解きながら数字を当てはめていくのが大変でした。そういった点も名南M&Aに伴走してもらいながら徐々にコツをつかんでいけたと感じています。

経営者が本気で取り組むことが
上場実現への近道

これから東京プロマーケット上場を目指す企業にアドバイスをお願いします。

恒川氏:上場基準を満たすためにはコストも労力もかかりますが、上場のための活動は、「働きやすい会社になるよう基準を決めて取り組むこと」や「経営の見える化をして安定的、継続的に会社を運営すること」につながります。私は働きやすい会社を作りたい、安定した経営をできるようにしたい、と信念を持って取り組んできました。「経営者が本気で取り組むこと」が実現への近道だと思います。

オープンソースソフトウェアに特化したSIer企業として独自の優位性を持つデージーネットの今後の展望についてはどのようにお考えですか。

恒川氏:私たちは技術サービスを提供していますので、今回の上場によってその品質への裏付けとなる‘信用力’を得たと考えています。まずは東京プロマーケット上場のメリットを最大限に生かせるよう体制を整え、売上を伸ばすために実践していきます。その要となる「人」の採用活動を加速していきます。エンジニアと営業を増やして直販にも力を入れていけば、おのずと売上や収益率増が見込めますので、将来的には本則市場へのステップアップも視野に入れてこれからも挑戦を続けていきます。

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